レゴンダンス

バリ島の有名な舞踊の1つ、レゴンダンスです。レゴンダンスはウブド地区、南部エリアの大型ホテルのディナーショーなどで観ることができます。レゴンダンスにも何種類かありますが、通常レゴンクラトンが上演されます。クラトンとはインドネシア語で宮殿のこと。名前の通り、宮廷舞踊として伝えられてきたものです。ある国の王様ラッサムと、彼からの求婚を拒否するランケサリ王女の物語をスは3人の女性ダンサーが踊りで表現します。チョンドンと呼ばれるダンサーは舞踊団の花形。将来性のある若い女性ダンサーが踊ります。

バリ島では毎晩、様々な場所でバリ舞踊公演やディナーショーが開催されていますので簡単に見れますが、できればバリ舞踊の中心地ウブドで見てください。楽団、舞踊のレベルも高く、周りの雰囲気もあるので、ホテルのディナーショーなどで観るものとは一味違ったバリ舞踊を楽しめると思います。ウブドの楽団ではティルタサリ、グヌンサリ、サダブダヤがおすすめです。

レゴンダンス鑑賞レポート 

月曜日に、ウブド地区プリサレン王宮で行われるレゴンダンス公演を観てきました。19:30スタート。プリサレン王宮に入ってすぐのステージで開催されます。

チケット売り場です。街中で子供がチケットを売っている場合もありますが、それを買っても大丈夫。どこで買っても同じ料金です。

最初はバリの伝統的な楽器、ガムランの演奏です。ガムランと一言で言われていますが、実際は青銅製の様々な楽器のアンサンブル。バリ島の野外で聞くと、ガムランの独特の音色が幻想的な雰囲気を醸し出します。

最初のダンスは、ガボールと呼ばれるウェルカムダンス。寺院などで儀式を行う際、神様を歓迎する踊りです。短いダンスが多く、バリ舞踊教室などで教えられる踊りは、ほとんどがこの踊りです。

ガボールダンスの終盤には、お祈りを捧げ、手に持っていた花びらを撒きます。踊り手は若い女性が多く、華やかな踊りです。

次に演じられたのはバリ伝統の戦士の踊り、バリス。鮮やかな衣装をまとい、1人の男性が踊ります。バリ島の王のために戦い、勝利した戦士の雄々しさを称える踊りです。

バリスは本来成人男性が踊るバリ舞踊ですが、少年や女性が踊る場合もあります。かなり難しい踊りのようで、何回か見ると素人目にも上手い下手がわかります。素晴らしいバリスを観ると、鳥肌ものです。

いよいよメインのレゴンクラトン。元々インドネシアの王宮で王様のために踊られていたもので、3人の女性が踊ります。ラッサム王が他国の王女ランケサリに求愛し、ランケサリ王女は断ります。それに激怒したラッサム王はランケサリ王女のいる国を侵略しようと戦争を仕掛けますが、先頭の中で殺されてしまうというストーリー。

レゴンクラトンの際、最初に一人で踊る赤い衣装の踊り手はチョンドンと呼ばれるバリ舞踊のスターです。どの舞踊団でも一番踊りが上手く、かわいい女性がチョンドンを担います。

バリダンスの特徴は、目を大きく開き、激しく動かすことで表情や感情を表すことと、小刻みに動かされる指先です。子供の頃から、ずっと練習しているからあれだけ指が動くそう。とてもまねできません。

レゴンダンスが終了すると、再びガムランの音楽を挟んで、次はタルナジャヤダンス。迫力ある力強いダンスで、かなり上手いダンサーでした。

続いて、伝統的なバリのラブストーリーを表現したオレグ・タンブリリンガン。男女1人ずつのダンサーが、花畑で恋に落ちた蜂の物語を踊りで表現します。

そういわれれば、衣装も蜂っぽく、2匹の蜂がじゃれあって飛び回るような踊りです。

最後の踊りは老人の仮面をかぶったダンサーによるトペンダンス。

仮面をかぶったトペンダンスは、観客に冗談を言ったり、おかしな動きをしたりとコミカルなものが多いですが、このトペンダンスは笑いのない純粋な踊りでした。

最後にダンサー達が集合して、観客にご挨拶。終了時間は21:00頃。ステージに引き込まれた1時間半はあっという間です。素晴らしいバリ舞踊を見せて頂きました。

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